レベル3 ★★★★

題名が秀逸でヘッジファンドのヘッジ(Hedge)に貪欲な意味がある豚(Hog)を合わせて、著者自らも在籍しているヘッジファンド業界をけなしつつ、変わり者の意味があるハリネスミ(Hedgehog)というフレーズで業界に溢れている変人達をちくりと風刺するという、凝ったネーミングです。

著者はモルガン・スタンレーにおいて30年間ストラテジストを務めた実績から、金融業界において非常に顔の広い人物です。本書にも、世界最大級のヘッジファンド、タイガー・マネジメントの創業者ジュリアン・ロバートソンや、世界的ベストセラー「ブラックスワン」の著者ナシーム・タレブといった大立者から、プライドだけ一人前であえなく失敗してしまうMBA上がりの若者まで多彩です。

著者は、70歳まで投資銀行で働き、余生を暮らしていく上で十二分な資産を築いたにもかかわらず、銀行を辞めた後に自らヘッジファンドを設立した底なしの投資愛好家です。皮肉なタッチの文章の裏から、自分自身がこよなく愛する金融業界のことをわかってもらいたいという思いが伝わってきます。私もこれ位の年まで、嬉々として市場と向かい合ってプレッシャーをエネルギーに変えるような人物でありたいなと思いました。