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日常生活に偶然の要素がいかに大きいのかが分かりやすく解説されています。そして、多くの人が、物事の結果を個人の実力によるものと結論付けて、偶然の要素を過小評価しているかが良く分かります。

また、この本では人間が確率というものを判断する上で間違いをおかしやすいかについても多くのページが割かれています。数学者や医者であっても確率で間違いを犯してしまうことが、「1,000件 に1件しか間違いがない程正確なHIV検査で、異性愛者の白人男性が陽性になったとしても、実際に感染している確率は10%程度。でも、医者も保険会社も陽性であれば99.9%病気 であると誤認してしまい、たった1回の検査結果で保険に入れなくなった」といった様々な例から解説されています。

では、偶然の要素が大きい人生で努力しても無駄であるということが本書の結論なのでしょうか。著者は、「表が非常に出づらいコインであっても、何百回、何千回もコインを投げ続ければ、何回目に表が出るかは運次第だが、最後にはいつか表が出る」という言葉で努力の重要性につい て語っています。

私たちも成功してもそれが全て自分の実力とは過信せずに、謙虚な気持ちで努力することを継続していきたいと思いました。