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サイバー・エージェントの藤田社長が起業してから現在までの歩みが時系列でまとまっています。

本書を読み終えてまず感じたことは、2000年に上場してから事業エリアを拡大しながら、一貫して業績を伸ばしてきたことの凄さです。サイバーエージェントが東証マザーズに上場した当時は、ITバブルに世の中はわいており、藤田社長は史上最年少上場記録(当時)として話題となっていました。

しかし、2001年にはITバブルがはじけ、2006年にはライブドア・ショックが起こるなど、日本のIT系のスタートアップには逆風が吹き続けました。2000年や2005年当時に話題となった会社のほとんどが姿を消したり、業績を大きく落としたりする中、サイバー・エージェントは初期のネット広告代理店ビジネスから、ブログサービス、ソーシャルゲームと業容を拡大しながら売上を大きく伸ばし、営業利益率も改善させてきています。

藤田社長自身はあまりこうした実績を声高にメディアなどで披露することがないため、私も本書を読むまでサイバーエージェントの成長について知りませんでしたが、10年以上にわたる売上・営業利益の数字だけを見ても、同社がいかにきちんとした事業運営を行い伸びてきたのか良くわかります。

これまで、グーグルやフェイスブックなど海外のスタートアップについてのノンフィクションは数多く読んできましたが、日本の起業家の著作は初めてでした。もちろん、サイバーエージェントと弊社の規模や成長の速度は全く違いますが、同じ日本人の起業家としてよりリアルな参考となりました。今後は、国内の起業家の書籍も読んでいきたいと思います。