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日本とシンガポールを行き来する生活の為に、日本で最近発売が始まったSIMフリーのiPhone5Sに先日機種変更をしました。銀座のアップルショップで購入したのですが、いつもながら素早く親切な対応に感動しました。

本書は、これまで「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼンテーション」、「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」というアップル本がどちらも世界的なベストセラーになったカーマイン・ガロ氏のアップル本の第3弾です。

アップルショップは一般的な小売店の10倍も、単位面積あたりの売上がありますが、その秘訣を利用者のコメントをもとに詳細に明かしてくれます。アップルの新製品が、iPodやiPhone、iPadも発売当初は売れないと批判を浴びたように、アップルショップの構想も評論家から酷評されました。しかし、アップルショップは大成功をおさめ、ニューヨークの5番街やセントラル駅の基幹店は、海外からも多くの顧客が殺到しています。

アップルショップの運営方法は全てが小売りの常識に反するものです。店員に販売ノルマはなく、店舗の設計も天井がとても高く、商品の陳列も何も置かれていない余白が非常にゆったりとしていて空間効率が悪いため、アップルショップがスタートした当初、評論家たちが巨額の赤字を出して閉店に追い込まれるとしたのも理解できます。

スティーブ・ジョブズはハードウェアだけでなく、小売り店舗でもイノベーションにより常識を覆しました。アップルショップの原動力はスタッフの質の高さにあります。アップル製品を購入しようとした人はもちろん、製品が故障して修理に向かった人も多くが笑顔で帰るアップルショップのサービスは、モチベーションが高いスタッフにより支えられています。

どのようにモチベーションを高く保っているのか、アップルショップのスタッフは売上でなく何を目標としているのか、そしてサービスで顧客を喜ばせる秘訣まで、具体的なポイントにまとめられているので、小売りビジネスに従事している人はもちろん、全ての職種のビジネスマンに参考となります。

アップルショップのモデルを設計する際に、ジョブズ達は他の競合小売り企業ではなく、フォーシーズンズやリッツカールトンといった高級ホテルやフェデックスなど、他の業種のサービスを参考にしました。私達も、アップルとは全く違った業種ですが、本書を参考にサービスのクオリティを高めていきたいと奮い立たされました。