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不動産投資や海外投資の著作で知られる著者による最新の不動産投資の入門書です。書名からはビジネス書としてベストセラーになった「社会人 1年目の教科書」を想起させますが、内容も不動産投資の経験が豊富な著者による不動産投資をこれから始める人向けの手ほどきとなっています。不動産投資を始める際に多くの人が持つだろう疑問を80個列挙し、それに回答を与えていく形で展開しています。不動産投資について幅広くトピックをカバーした本がなかなかないので、その意味では入門書として優れているといえるでしょう。

ただ、本書では東京の不動産投資が良いとされていますが、筆者がこれまでの書籍で取り扱ってきた海外投資、特に海外の不動産投資と比較した場合の優位性について論じられていないのは物足りないところです。また、初心者向けの解説書として位置付けながら、色々な用語が出てくるのもついていけない読者が結構居るのではないかと感じました。もちろん、日本の不動産投資は税制や規制周りが複雑なので、ある程度専門用語が多くなるのは仕方がないかとは思いますが。

本書を読んで最も強く感じたのは、日本の不動産投資周りの税率がとてつもなく高いことです。シンガポールから自在に海外も含めて投資をしているケースを多く目の当たりにしているだけに、このことが日本で不動産投資を行ううえで最大のハードルとなっていると感じました。