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中々、仰々しいタイトルですが、30そこそこという異例の若さで斜陽だったミクシィの社長に就任し、短期間での立て直しに成功して、現在はスタンフォード大学のMBAの講師として活躍している朝倉さんが書いた、テンポの良い企業論です。

本書の中でも朝倉さんの異例の経歴については紹介されていますが、中学卒業後プロのジョッキーを目指してオーストラリアに渡るが身長が伸びすぎたために断念し、その後猛勉強により東大法学部に進学し、学生中に起業した後にマッキンゼーに入社して、再びスタートアップに戻った後にミクシィの社長になるという激動の内容です。

私にとっては、朝倉さんはマッキンゼー時代の後輩にあたり面識がありますが、上記の波乱のキャリアの苦労を感じさせない飄々とした好青年です。本書も、彼の人柄に沿う形で、様々な立場から企業を見てきた人ならではの多様な視点から、明快にあるべき企業の姿が語られています。

本書に書かれている内容は伝統的な日本の大企業観とは相いれないものあるでしょうが、少なくともグローバルのビジネスシーンでは当たり前とされているものです。ただ、語り口にこれまでの「海外ではXXX」という上から目線のコンサルタント的押しつけがましさが一切なく、日本の上場企業のトップとしても苦労した朝倉さんだけあって、すっと心に入る形で提示されています。

若い人にとってはキャリア論としても貴重な示唆に富むでしょう。様々な分野に若くして該博な知識を持つ朝倉さんならではの骨太な企業論、キャリア論をぜひ特に若い世代の方に読んでほしいと思います。