ウォールストリート・ジャーナル式 経済指標 読み方のルール

レベル3 ★★★

よくニュースで目にしながらも、その本質はよく知らないという人が多い、経済指標の読み方を指南しています。全米一の購読者数を誇る金融紙ウォールストリート・ジャーナルを通じて入手できるモノを中心に、資産運用に役立つ50の指標が紹介されています。

資産運用に最も有用な景気の先行指標を中心に、各指標について3~4ページにコンパクトにまとめられているので、自分の関心がある場所から読み進められます。私自身、50の経済指標のうち、その意味合いも含めて深く理解していたものは半分程度で、全く知らない指標も多く、今後の資産運用に取り入れられそうな指標もいくつか見つけられました。

資産運用で勝つには、いかに周囲の動向に感情的に流されずに、合理的な意思決定を繰り返すことが大切です。定量的に経済動向を表してくれる経済指標は、正しく使えば大きな武器となります。ただ、気をつけなければいけないのは、やみくもに数多くの指標を追いかけても、結局処理しきれずに最後は直感的な判断になってしまうことです。本書を通じて様々な経済指標について良く知った上で、自分の投資スタイルに合う指標を厳選する必要があります。

余裕がある人は、本書の最後で紹介されているウェイトレス指数のように、自分の身近なところで、オリジナルの指標を考案するのも面白いでしょう。アクティブ運用を行っている人はぜひ読んで、チェックすべき自分なりの経済指標ポートフォリオを作ってみてください。

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「エンタメ」の夜明け

「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た!

★★★

週刊漫画誌「ビッグコミックスピリッツ」で30年以上にわたる長期連載「気まぐれコンセプト」で有名なクリエイター集団「ホイチョイ・プロダクションズ」の創設者が、日本にディズニーランドを誘致する経緯を細かなエピソード満載で解説しています。

本書の主要な登場人物は小谷正一氏と堀貞一郎氏、そしてウォルト・ディズニーです。ウォルト・ディズニーは万人が知っていますが、小谷氏と堀氏を知っている人は限られているでしょう。これは、両名ともプロデューサーたるもの裏方に徹するべきという信念があったからです。

しかし両名がいなければ、毎年3,000万人以上が訪れる巨大テーマパーク「東京ディズニーリゾート」は実現しなかったことが分かるでしょう。大正生まれで戦後の元気を失った日本を元気づけるために、大阪万博を含む数々の巨大イベントを手掛けた小谷。その薫陶を受けて、ディズニーランドを東京に誘致する陣頭に立った堀。

2人と身近に接していた著者の馬場氏でなければ書けない豊富なエピソードから、この両名が多くの人を喜ばせたいという純粋な思いにつき動かされて、不可能だと思われるプロジェクトの数々を成し遂げたことがよく分かります。

そして両名のスタイルが、ウォルト・ディズニーが大切にしていたものと同じであったことから、海外の諸都市を押しのけて東京が世界で最初のディズニーランドの設立地として選ばれたというストーリーがすんなりと入ってきます。

いつの時代も、大きなことを成し遂げるのは純粋で熱い思いに突き動かされた一握りの人間達であることに、会社を経営していくモチベーションが高まりました。前向きな思いを持ちたいビジネスマンにぜひ読んでほしい爽やかな快作です。

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ウォール街の物理学者

ウォール街の物理学者

★★★

19世紀から現代までの100年以上に渡る、物理学者達の金融市場における活動が時系列で分かりやすくまとめられています。登場人物も類書によく登場するソープやマンデルブロなど著名な人物から、バシュリエ・オズボーン・ファーマー・パッカード・ソネットなど一般には知られていない人物まで多岐にわたります。

金融危機の元凶となったCDOなど複雑な金融商品とその背景になった金融工学、そしてこのトレンドを主導した数学・物理学にたけた金融業界の新たな職種クオンツは、昨今批判の対象となりがちです。しかし、本書ではどのような自然科学も、仮説構築と実験検証による理論化、そしてその理論では説明できない現象の登場による改良のサイクルで理論体系が磨きあげられ、金融工学の失敗もその途上にすぎないという主張が展開されています。

実際に、主流の金融工学とは異なったアプローチをとるソネットの複雑系を用いた金融モデルは、2008年の金融危機も正確に予想しているなど、金融工学の発展の方向性も示唆されています。また、金融業界で活躍する最も著名な数理物理学者であるジェームス・シモンズ率いるルネッサンス・テクノロジーズは金融危機が起きた2008年にもコスト差し引き後で80%以上というリターンを上げていることも、著者は自身の主張を裏付けるものとして引用しています。確かに、金融危機の要因となったからといって、物理学者を中心となって構築した金融工学の体系を全て否定するのは乱暴にすぎるという主張には同意できます。

ただ、冒頭にジェームス・シモンズに関する記述があったにもかかわらず、彼らがどのようなアプローチをとっているのかは本書で一切明らかにされません。歴史的な評価が定まった1980年代以前の記述は詳細ですが、現代の物理学者たちによる金融工学のアプローチは詳述されていないことも残念でした。

もちろん、最新の投資理論は各ヘッジファンドの競争力の源泉なので容易には分からないのでしょうが、もう少し新らしい時代の記述が詳しければ、歴史的な名著となったと考えられるだけに、その点のみ少し残念に感じました。

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ゼロ

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

★★★

ホリエモンの出所後初の本書は非常に好調な売れ行きで、ミリオンセラーもありうるペースのようです。

ライブドアの会計操作で、本書のタイトル通り会社も資産も失ってゼロの状態にあるところから再スタートを切る決意表明がまとめられています。ホリエモンは今まで50冊近くの本を出版していますが、自身の生い立ちにふれたのは本書が初めてのようです。

これまでは定量的な結果を示せば周囲もいずれ理解してくれると考えていたのに対して、自分の生い立ちや思いといった定性的な要素も含めて、誤解がないように説明を尽くさなければならないと考えを変えた著者の気持ちが表れて、これまでの著作に散見された刺激的なフレーズや表現はほぼなくなり、淡々と力の抜けた率直な言葉で、著者のビジョンや仕事観がつづられています。

本書を読んで感じたのは、やはり著者は稀有な事業家で、優れたビジョンを持つ人物であることです。また、仕事に向き合う姿勢について、広く若い人が読んで重要な気付きがある内容となっています。就職するとき、今の仕事に疑問が出た時、起業を考えた時に、ホリエモンが初めて率直に吐露した仕事観を知ることはよい学びになるでしょう。

本書はKindleで読みましたが、ボリュームも適当で文章も簡潔なので、ストレスなく読み終えることができました。

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マッキンゼー

マッキンゼー―――世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密

★★★

知名度の割に実態を知る人が少なく、それゆえ謎の存在とされがちなコンサルティング・ファームの雄、マッキンゼーの創立当初から現在までの歴史を克明にまとめたノンフィクションです。

恥ずかしながら、私もマッキンゼーに4年ほど在籍していたにもかかわらず、知らないことばかりでした。創業者ジェームス・マッキンゼーから、マッキンゼーの思想体系を確立するとともに経営コンサルティングという職業をメジャーな存在にまで成長させたマービン・バウアー、グローバル化を進めたロン・ダニエル、退職後にインサイダー取引のスキャンダルにまみれたラジャ・グプタなど、各世代のマッキンゼーのトップの功績と人物像から、マッキンゼーがどのようにグローバルファームに登りつめたのかが解説されています。

私が在籍していた時のマネージング・ディレクター(マッキンゼーのトップのポジション)は、英国人のイアン・デービスでしたが、彼がどのような背景で就任したのかも本書で初めて知りました。現在のマッキンゼーはグローバルに1万人近くのコンサルタントを抱える巨大ファームとなっているので、社内の人間であっても、どのように組織が運営されているのかほとんど知る機会はありません。

本書の中で数ページに渡って大前研一さんについて記述されていますが、今でも上層部はほぼ欧米の白人男性に占められる組織の中で、アジア人としてここまで権勢をふるったことは他のグローバル企業を含めてほぼ例がないことだと思います。大前さんと直接仕事をした経験がある人のほとんどは、彼について非常に厳しい人物だったと話していますが、その強烈なキャラクターがなければこの偉業は達成できなかったと思います。

ただ、社内にいた人間は興味深く読めましたが、数字的な面ではどうしても投資銀行やファンドなどのルポの方がカラフルで、広く一般の読者も面白く読めるのではとも感じました。組織のトップでもあったグプタがヘッジファンドとのインサイドトレードにより、コンサルタントしてよりも大きな報酬を求めたというスキャンダルにまみれたマッキンゼーが、はるかに高い報酬を誇り、さらにコンサルタントのように黒子に徹する必要がないため、世の中へのインパクトでも分かりやすい魅力を持つ金融業界に、人材獲得の面でどのように対抗していくのかという現在直面している課題も、本書を通じてよく理解できました。

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2013年11月号  文藝春秋

2013年11月号  文藝春秋 大型企画 歴史の常識を疑え

文藝春秋の同級生交歓のコーナーに、灘高50回生の同級生、佐渡島君と山田君と登場しています

 

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グーグル秘録

グーグル秘録

★★★

2009年に米国で出版された書籍の翻訳本が、最近文庫版になったので手に取ってみました。本書の原題は”Googled”で、文字通り世界がグーグルにより変化していっている様子が克明にまとめられています。

変化が非常に激しいIT業界の4年前の本なので、当然ながら大きく状況が変わっている点も多いのですが、本書で紹介された事象がどのような結果となったのか知りながら読めることは逆に新鮮でもありました。本書のかなりの部分は、テレビや新聞などの伝統的なメディアのビジネスモデルが、グーグルを筆頭としたIT企業により変化が迫られているという指摘に割かれていますが、4年が経過した今、こうした伝統的なメディアの衰退はだれの目にも明らかになっています。

一方、本書で先行きに不安もあるとされたグーグルは、スマホの急速な普及にもアンドロイドOSの提供により見事に対応し、モバイル向けやネット動画も含めて広告ビジネスをさらに拡大することに成功し、さらに最近では自動車の自動運転やベンチャー投資など全くの異分野でも存在感を見せつつあります。

IT業界はあまりに変化が早いために、ほんの少し前であってもどのような状況にあったのか忘れがちですが、本書は2009年当時の雰囲気がよく分かり、オールドメディアが結局変化できずにグーグルにいいようにビジネスを奪われる結果に至ったことが、ビジネススクールのケーススタディのように把握できます。

また、本書はメディア嫌いで知られるラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン両名への取材も繰り返し、彼らの人となりや価値観についても豊富なエピソードともに説明されています。良くも悪くも常識にとらわれず、破壊的なイノベーションにより伝統的な企業を窮地におしやるグーグルのスタイルは、この創業者2名の特性そのものであることがよく分かります。

文庫版では600ページ以上の大著で、同様の内容が繰り返されている部分もありますが、総じてグーグルの実態に良く迫ったレベルの高いノンフィクションです。

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J-Wave 出演

16:40~55まで、J-Waveに出演します。アンジャッシュの渡部さんがMCの番組です。

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フォーシーズンズ

フォーシーズンズ

★★★★

今や誰もが認める世界最高のホテルブランドであるフォーシーズンズ・ホテルの創業者イサドア・シャープの公認自伝です。フォーシーズンズ・ホテルは他の高級ホテルブランドの多くと異なり、イサドア・シャープが1代で作り上げたものです。この事実はイサドア・シャープがメディアにほとんど登場しないこともあり、世の中ではあまり知られていません。

イサドア・シャープはカナダの貧しい家庭に育ち大学にも通っていません。社会に出て最初は大工として建設現場で働く所からスタートします。そこで建築に対する知識を身につけ、30歳になって初めて奥さんと欧州に旅行に出かけた時に滞在したホテルの素晴らしさに感動して、ホテルビジネスを自分でやりたいと決意します。

近所によい条件の物件を見つけますが、ホテルビジネスと関わったことのないシャープは、融資を多くの人から断られます。何とか熱意にほだされて資金を出してくれる人を見つけ、最初のホテルを手掛けますが、そのホテルはなんとモーテルです。最初のフォーシーズンズ・ホテルがモーテルであったことを知っている人も少ないでしょう。

ただ、モーテルであってもできる限りの工夫をして、評判を呼び徐々に大型ホテルを手掛け始めます。米国に進出してしばらくしてから、今の中規模で超高級ラインのみに絞ったホテルブランドというスタイルを確立し、その圧倒的なハード・ソフト両面の質の高さから、グローバルで高い評価を得て現在の地位にまで上り詰めます。

若い大工がホテルを手掛けること、モーテルから大規模ホテル運営に乗り出すこと、世界で最も競争が激しい米国市場にカナダから参入すること、高級ラインに絞ったホテル運営をすること、世界中にホテルチェーンを拡大することなどこのシャープの取り組みはどれをとっても専門家から手をつける前に酷評され、実現不可能と嘲笑されたものばかりでした。そして、これら全て不可能であると思われたことを成し遂げた偉業が、シャープ本人の人柄そのもののように、飾ることなく淡々とした筆致で描写されていきます。

今では株主にビル・ゲイツとアル・ワリード王子を迎えて、資金面でも盤石の態勢を整えたフォーシーズンズ・ホテルが今後どこまで発展していくのかワクワクさせられます。本人の情熱があればどんなことでも成し遂げられると多くの人の心を奮い立たせてくれる好著です。

 

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正しい判断は、最初の3秒で決まる

正しい判断は、最初の3秒で決まる 投資プロフェッショナルが実践する直感力を磨く習慣

★★

プライベートエクイティファンドで働きながらも、虐待を受けた児童をサポートするNPO団体やマイクロファイナンスにより途上国の貧困問題を改善するファンドを立ち上げるなど、バイタリティ溢れた著者による意思決定術に関する書籍です。

外資系の投資銀行やファンドなど、非常に合理的な世界と外部から見られる業界で働いてきた著者が、論理の限界と直感の大切さを説くところに面白さがあります。私は同様のキャリアパスから起業をしたので、分析などロジックの限界を痛感することが多々あり、正直この本の内容から新たな知見はあまり得られませんでした。

ただ、世の中では「マッキンゼーの~」のようなロジカルシンキングのノウハウがもてはやされ、こうしたスキルが過大評価されているように思えるため、本書はそうした安易な風潮を抑える役割を果たすでしょう。

日本企業に古くからある理念や社是がいかに大切であるかは事業を営んだことのある人の多くが認識しているでしょう。こうした優れた直感を生み出す仕組みの大切さを多くのビジネスマンが認識し、形式化していくことができれば、日本企業が競争力を回復する助けとなります。スキルやノウハウに目がいきがちな若い世代である著者が、定性的な事象の大切さに目を向けていることは素直に称賛したいと思います。

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Lean in

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

★★★★

世界で最も影響力のある女性の1人とされるフェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグによる本書は、世界中の女性に対してもっと野心的になるべきだというメッセージで一貫されています。

 

Lean inとは一歩踏み出すという意味で、女性が遠慮を捨ててキャリアと結婚や子育てなど家庭生活の両立を目指していくべきというサンドバーグのメッセージをよく表しています。ただ、いわゆるフェミニズムの内容の本が苦手という人や男性にとっては、敬遠されがちな内容に聞こえるかもしれません。

 

私自身、女性論に関する本は一切呼んだことがありませんでしたが、最も関心のある企業の一つであるフェイスブックの経営者の本ということで手に取りました。私達は夫婦で起業していることもあり、仕事はもちろん家事の多くも分担しています。限られたリソースで効率よくビジネスを行うために、女性を活用すべきという理念からではなく、当たり前のように夫婦で協業してきましたが、本書を読むとこれからはほとんどの国において女性が仕事をしやすい環境を作ることが重要になっていくことがわかります。

 

本書は世界中でベストセラーとなりましたが、賛否は大きく分かれています。内容を素直に称賛する声がある一方、能力の点でも資産の点でもサンドバーグはあまりに特異な例で、多くの女性には参考にならないという声もあります。しかし、これまでの社会通念に過度にしばられることなく、女性が自己実現をなしとげるチャンスを増やしていかなければならないという思いを、女性に加えて私を含む男性にも持たせただけで、本書の果たした役割は非常に大きいでしょう。

 

本書は、様々なデータで女性の社会進出の状況を解説していますが、先進国の中で最悪の例として日本が頻繁に取り上げられています。先進国の中でも最も厳しい少子高齢化に直面する日本にとって、女性が生き生きと自分の野心を達成できるような社会にしていくことは非常に大切です。キャリアと家庭生活のバランスについてどうあるべきか悩んでいる女性だけではなく、そうした女性をサポートできるように男性にもぜひ読んでほしい好著です。

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グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

★★★★

ロックバンドをテーマにマーケティングを語るという本書は、内容も型破りですが装丁もフォントも風変りです。食わず嫌いで手に取らない人も多いかもしれませんが、非常に優れた内容で、3時間ほどで一気に読んでしまいました。

そもそも、私はグレイトフル・デッドについて、名前は聞いたことがある位で曲も聞いたことがありません。また、これまでマーケティングをメインテーマとしたビジネス書も読んだこともありませんでした。そんな本書と縁遠い私が、この本を読んだきっかけはフェイスブック上の友人たちが何人も絶賛していたからです。

日本きってのクリエイターである糸井重里さんが、英語の原書を読んで惚れ込んで出版を提案したようですが、さすが素晴らしい目利きで、創造力を刺激するエピソードがちりばめられています。グレイトフル・デッドはレコードの売上を重視する普通のバンドとは異なって、ライブに来て時間を共にすることを最も重視しています。商業的に利用しないのであれば、ライブを録音することも認めています。

フリーコンテンツをうまく使って認知度を一気にあげて、ロイヤリティが高い顧客を有料コンテンツへと誘導して、収益性を高めていくことは現在では珍しくありませんが、そのことを何十年も前から実践していたとして、グレイトフル・デッドのスタイルをお手本に、様々な最新のビジネス戦略の要諦がテンポよく解説されていきます。

本書の著者2人も、グレイトフル・デッドをこよなく愛するデッドヘッズの一員ですが、バンドへの愛もひしひしと伝わってきます。SNSでの口コミという、グレイトフル・デッドが実践していたオープンなマーケティングスタイルの最新形態がきっかけとなって、私が読むことになったこと自体も、グレイトフル・デッドスタイルがメジャーになってきた証拠です。

マーケティングだけではなく、ビジネスの様々な意思決定のヒントになる材料がたくさんありますから、起業家にはぜひ読んでほしいと思いました。ビジネス教育を全く受けたことがないバンドマンが、アーティストならではの感性で時代を大きく先取りしていたことが痛快です。

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